マッスルパワーさく裂だ! 4年ぶり11度目出場の盛岡大付(岩手)は、14安打の猛攻で沖縄尚学に4-0で快勝。17年以来の16強入りを果たした。4回に4連打などで2点を先制すると、8回には4番小針遼梧外野手(3年)が左翼スタンドに突き刺し、6番新井流星外野手(3年)はバックスクリーンに運ぶ、破壊力満点の「盛付劇場」第2幕を完結させた。
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マッスルパワー全開の一打を放った。「盛付劇場」の第2幕は4番小針と6番新井のダブル主演だった。2-0の8回1死。185センチ、95キロの小針が右打席に立った。カウント3-2。7球目だ。甘く入ってきたスライダーを豪快にすくい上げた。高く舞い上がった打球は大きな放物線を描いて左翼スタンドで弾んだ。「フルカウントから変化球に体がうまく反応してくれた。ウエートトレーニングをやってきたので、大舞台で打てて良かった。筋肉の状態は絶好調でした」と、笑顔で鍛え上げられた厚い胸板を張った。
最後は新井の特大アーチが締めくくった。3-0の8回2死。カウント1-0から「次、真っすぐかなと思った」と狙い通りの直球を強振。打球は中堅バックスクリーンへ一直線に飛び込んだ。甲子園待望の1発はダメ押し弾。「思い切り振って、振り負けなかったので良かった」と納得の一打だった。
“名物稽古”の成果が、大舞台で力を発揮した。同校のグラウンドは冬場になると雪に覆われる。選手はスパイクではなく長靴に履き替え、銀世界の中で白い吐息を吐きながら黙々とバットを振り込む。雪と共存する環境での過酷な練習によって足腰が鍛えられ、力強いスイングが身につく。「強打の盛付」の原点はそこにある。新井は言う。
新井 室内練習場がないので雪の上、水たまりの中で打撃練習をしている。足場が悪い中で強く振ることを意識しているので、軸のぶれがなくなる。一冬の成長が甲子園での本塁打につながった
チームが掲げるのは東北勢悲願の「全国制覇」だ。次戦は8強入りを懸けて25日に大阪桐蔭と近江(滋賀)の勝者と激突する。小針は「次の試合も強いチームだと思うけど、相手に体格は負けていない。パワーで押し勝っていきたい」。磨き上げた「マッスルパワー」で全国の強豪校を粉砕する。【佐藤究】
◆無失策試合 沖縄尚学-盛岡大付戦で記録。今大会4度目。

