明徳義塾の2本のソロホームランの前に競り負けた。足立修監督(57)は「攻撃面でのリズムが作れなかった。投手は何とか相手にペースを持っていかせないように踏ん張っていたが、その流れを攻撃にいかせなかったのが悔やまれる」と言った。先発栗原英豊投手(2年)が6回までソロ2本での2失点と試合を作っていたが、攻撃面では3回の走塁ミス、5回、7回の犠打失敗など松商学園らしからぬ拙攻が続いた。足立監督は「県大会から戦法を変えたわけではないが、力を出させてやれなかった私の責任です」と、得点が奪えなかった敗因を自身の責任だと強調した。

相手の明徳義塾への印象を聞かれると「焦りや慌てることもなく、ドッシリと見えた」と表現した。

また、11日の初戦の後、2回戦は東北学院の辞退という異例の展開となり、試合間隔が大きく空いたことに触れ「いろいろありましたが、選手はよく頑張ってくれた。対戦相手が明徳さんに決まってからはそこだけに全力を尽くすと考えて準備をしてきた」と、言った。また「この長丁場を戦うには、ホテルでの生活や練習場のことなどを含めて、精神的にもタフじゃないと上は狙えないと感じた」と、天候や日程面で多くの困難があったことを感じさせた。

先発した栗原投手は試合後に明徳義塾の先発代木に声をかけた場面を聞かれると「自分にないものを持っていて尊敬できる。『この後も頑張ってください』と声をかけました。気迫や、ピンチでギアを上げるところなど、見習っていきたい」と、試合直後にもかかわらず具体的な部分を冷静に説明していた。

◆無失策試合 明徳義塾-松商学園戦で記録。今大会5度目。