第69回春季東海地区高校野球静岡県大会が、23日に開幕する。上位8校に夏のシード権が与えられ、上位2校が来月21日開幕(愛知)の東海大会に進出する。16年ぶり3度目の出場となる焼津水産は、23日の初戦で強豪の浜松工と対戦。エース水野海翔(かいと)主将(3年)が、中部地区予選1回戦で13失点した昨春のリベンジを期してマウンドに上がる。
◇ ◇ ◇
春の借りは春に返す-。焼津水産のエース水野が、雪辱に燃えている。初めて背番号「1」を背負って臨んだ昨春の中部地区予選1回戦。藤枝明誠戦に先発し、初回に13失点。1回もたずに降板した。「今でも頭の中にある。取り返したい気持ちが一番強い」。
1年間の成長を示す。チームでは昨年4月、監督経験もある薩川誠副部長(41)が赴任。岩間秀樹監督(48)との2人体制となり、投手陣の練習もより充実した。薩川副部長の下、今冬は主に下半身強化に着手。100メートルダッシュ20本を行った直後の投げ込みや、筋力トレーニングにも励むなど体重は6キロ増えた。
今大会の中部地区予選は、全2試合で完投。県進出を決めた2日の島田工戦では初完封を飾った。「自信になった。(投手)プレートを蹴る力が強くなったことで腕も強く振れるようになり、球のキレが増したと思う」と実感した。
県内唯一の水産高校に通う右腕。趣味も祖父の船で出る釣りで、過去には70センチのタイを仕留めたこともある。初戦の相手は昨春県3位の浜松工。プロ注目打者の近藤爽太外野手(3年)擁する強豪だが、水野は「緊張を楽しんで思い切って投げたい」と力を込めた。1年前の屈辱を晴らす快投で、金星も釣り上げる。【前田和哉】
◆水野海翔(みずの・かいと)2004年(平16)9月22日、焼津市生まれ。小2から高草野球スポーツ少年団で野球を始め、中学は東益津中軟式野球部に所属。家族は両親、妹。175センチ、68キロ。血液型AB。
<「全員主将」がスローガン>
現チームは、結成当初から「全員主将」をスローガンに取り組んできた。昨秋には選手が練習メニューを決める「ボトムアップ理論」も取り入れるなど、部員全員の自主性を育んだ。岩間監督は「練習メニュー1つ1つの意図を考えるようになり、練習を『やらされている』感じがなくなってきたと思う」と話す。目標は夏のシード権獲得。強化してきたチーム力も武器に快進撃を狙う。

