柴田がサウスポーリレーで仙台城南に1-0で競り勝ち、春季県大会(5月14日開幕)出場を決めた。先発した変則サイド左腕、小野俊投手(3年)が7回1/3を5安打無失点の好投。クセのあるフォームから緩急を駆使した投球を披露し、相手打線に的を絞らせなかった。2番手で登板したエース左腕・日下裕翔(3年)は残り1回2/3打者5人を完全投球で締めくくった。
背番号18をつけた小野が、公式戦でさらなる可能性を広げた。7回1/3を5安打無失点の好投。立ち上がりから丹念に内外角へと投げ分けた。打者からは球の出どころが見えにくい、変則フォームから繰り出す最速110キロの直球に加え、無四死球と安定感抜群の制球力もさえ、文句なしの先発マウンドだった。「守備に助けられながら、打たせて取ることができた」と納得の表情で振り返った。
転機が訪れたのは今年の4月。上手投げに限界を感じ、大きな決断を下した。同世代で昨夏の甲子園でも登板していた明徳義塾(高知)吉村優聖歩を参考にして現在の投球動作にたどり着いた。「最後の年にフォームを変えることに迷いはありましたけど、挑戦したい気持ちだった」と明かした。
ピンチの場面でも動じることはなかった。1-0のしびれる投手戦の中、走者を置いても冷静だった。2回2死一、二塁の場面ではカウント1-2から打者の外角へ逃げる変化球で三振斬り。5回1死一、三塁のピンチも切り抜け、要所できっちりコースを突いた。「ピンチの場面では、マイナスにならず、プラス思考で投げるようにしている」とポジティブさを貫いた。
1-0の8回1死二塁からはエース日下がマウンドに上がり、打者5人を完全に抑えて試合を締めた。平塚誠監督(49)は「(小野は)3回までを予想していたけど、すごかったね。インコースのストレートも良かったし、打者のタイミングが合っていなかった。日下もエースの自覚が出てきたと思います」と手放しで両左腕を褒めたたえた。【佐藤究】

