3時間に迫る降雨の激闘を制し、新指揮官に県切符を届けた。昨秋東北大会8強の山形中央が、山形城北に15-6で7回コールド勝ち。2回までに4点を先制されたが、3回以降は15安打8四死球を絡めた攻撃で圧倒。投げては4回途中から救援登板した瀬野瞬介投手(3年)が4回無失点と好投し、県大会(21日開幕)出場を決めた。
山形中央が泥まみれになりながら、ボールに食らいついた。7回2死一、二塁。戸村良和内野手(2年)が痛烈な三塁線の打球を好捕。最後のアウトを積み上げ、県切符をつかんだ。序盤から追いかける展開だったが、選手が声を張り上げて仲間を鼓舞。その言葉に応えるかのように、各自が役割を全うした。奈良崎匡伸監督(29)は「失点しても、ベンチの中では『焦らずいこう』と選手自身が声を出していた。よく踏ん張りながらやった」とねぎらった。
流れが傾いたのは2点を追う4回無死一、二塁の場面だった。昨秋7試合に登板し、39回0/3で防御率2・31の瀬野をマウンドへ。勝敗を左右する場面を「1点で乗り切ってくれたのは大きかった」。直後の5回。戸村の2点適時打で逆転するとチームが息を吹き返した。終盤3イニングで12得点を挙げ、快勝した。
秋を超える春にする。昨秋は18年春以来の東北大会出場。初戦は2回戦で東北(宮城)に勝利も、準々決勝で青森山田に1点差で惜敗した。もう負けたくない-。就任からまだ1カ月だが、選手たちの成長を感じている。「今は成長段階。僕が来た当初よりも野球に対して責任を持っている。いろんな決め事や『こういうことをしよう!』と学年に関係なく会話が増えてきた」と評価した。
春の県大会上位3チームが東北大会(6月7日開幕、福島)に進めるが、目標は“出場”にとどまらない。「秋は東北大会ベスト8で止まってしまったので、そこは超えたいと強く意識したい」。課題は「バントや1つ1つのプレーの細かさと正確性」。新指揮官とともに、山形中央ナインが、東北8強超えに挑戦する。【相沢孔志】

