春季高校野球関東大会(日刊スポーツ新聞社後援)が21日、栃木県(宇都宮清原球場ほか)で開幕する。センバツ4強の浦和学院(埼玉)など17校が参加。決勝は、29日(宇都宮清原球場)に行われる。

春のセンバツ4強の浦和学院(埼玉1位)と、明秀学園日立(茨城1位)、山梨学院(山梨1位)に、古豪復活をかける銚子商と、同じブロックに強豪がひしめく。

浦和学院は、エースの宮城誇南投手(3年)に、春の県大会では、金田優太外野手(3年)、芳野大輝投手(3年)と、投手陣は豊富。攻撃力も金田、鍋倉和弘内野手(3年)、高山維月捕手(3年)のクリーンアップも健在で、投打に高いレベルを誇る。

昨秋、関東大会を制した明秀学園日立は、石川ケニー外野手(3年)が左肘の疲労骨折が完治し、県大会準決勝で先発して好投。チームの課題だったエース猪俣駿太投手(3年)の2番手投手にめどが立ち、茨城県大会を順調に勝ち進んだ。センバツ後、打撃の調子が上がらず苦戦したが、徐々にエンジンがかかり、上がり調子だ。

山梨学院の右腕エース榎谷礼央投手(3年)は、センバツ以降、直球の制球力と、カットボールに磨きをかけ成長。県内では圧倒的な力を見せつけ勝ち進んだ。「センバツ以上の投球を見せたい」と、意気込んでいる。

12年ぶり22度目の関東大会出場で沸く銚子商。切れ目のない打線で、かつての「黒潮打線」を彷彿(ほうふつ)とさせる。夏へ向け、古豪復活となるか。多くのファンが熱く見守る。

反対のブロックには、ドラフト候補が並ぶ。桐光学園(神奈川1位)は初戦で健康福祉大高崎(群馬2位)と対戦。桐光学園の最速144キロ右腕・針谷隼和投手(3年)が、ドラフト候補に挙がる健康福祉大高崎・清水叶人捕手(3年)をどう抑えるか注目だ。

関東一のプロ注目スラッガー井坪陽生外野手(3年)、市船橋(千葉1位)の森本哲星投手(3年)、片野優羽捕手(3年)バッテリーは、ドラフトへ向けどれだけアピールできるか。

地元開催で、優勝を狙う作新学院(栃木1位)は初戦でつくば秀英(茨城2位)と対戦。注目は「背番号18」の1年生右腕小川哲平投手(1年)。県大会決勝戦でデビューし、直球で強気に攻め優勝に導いた。身長182センチ、体重85キロ大型新人の戦いぶりも楽しみだ。