常葉大菊川は、プロ注目右腕の安西叶翔(かなと、3年)の好投で沼津を4-0で下した。

安西は5回まで被安打1。「真っすぐに力があった」と直球主体の投球で試合の流れをつくった。この日の最速は146キロ。制球もさえ、無四球で8回5安打8奪三振と圧巻の投球を披露した。スタンドでは巨人や阪神など、計11球団のスカウトが視察。安西は「自分のスタイルで投げ抜けた」と満足げだった。

9回は2番手の横井辰哉(3年)にマウンドを託した。安西は「自分が投げるつもりだったけれど、監督の指示で任せた。夏は自分1人の力だけでは勝てない」。チーム一丸で優勝を目指している。今春までは背番号11をつけていたが、今大会から1番を背負った。エースとして臨む最後の夏。初戦は「ゼロに抑えてチームを勢いづけたかった」と、役目を果たした。大会屈指の右腕が上々のスタートを切った。【神谷亮磨】