さあ、3度目の甲子園春夏連覇へ!! 今春センバツ優勝校の大阪桐蔭は万全の戦闘態勢を敷いて10日の初戦、旭川大高(北北海道)戦に向かう。7日、西谷浩一監督(52)が代表取材に応じ、試合映像でチェックした相手について「投手を中心として守りからリズムを作っていくような、粘り強い印象を受けました。キャプテンを中心にとにかく全員の力を束ねて戦うことが今年の特徴的なところ」と話した。

最大限の警戒で初陣に臨む。「キャプテンを中心につながりを大事にされている印象を受けました。相手の攻撃の流れをこちらとしては分断できるように、回の先頭バッターをしっかり打ち取って、こちらの守備からリズムを作っていけたら」と思い描いた。

今夏の大阪大会は圧倒的な力で優勝した。7試合でのチーム総得失点がスゴさを物語る。「54-1」。盤石の投手陣を誇り、わずか1失点で強豪ひしめく大阪戦線を乗り切った。ライバルの履正社にも完勝。指揮官は「大阪大会決勝のような形になればチームとしていい感じになってくると思います。どんな形でも勝って校歌を歌いたい。粘って、粘って、粘り抜きたいと思います。何点差とか、どんな形とか、形にはこだわらない」と語気を強めた。王者は泥臭く勝ちに行く。

今大会は新型コロナウイルスの集団感染と判断される出場校が相次いだ。感染防止策も徹底し、宿泊先のホテルは個室になったという。「普段、寮では3人部屋ですが、1人1部屋にしてもらってますので、そのへんは少しは対策になるのかなと思ってます」と感謝した。日常生活を整え、陣容を固めていく。

王者は死角を作らない。本番に向けて重視した練習はバント練習だという。西谷監督は「大阪大会でいうと少しバントの失敗が多かった。そこをもう1度、しっかりやり直そうということはやりました。基本的にはいつも通りというとおかしいんですけれども、走攻守、すべてのことをチェックして試合に向けての準備をしています」と続けた。打倒大阪桐蔭の強豪校に包囲されるなか、はね返すための体制を築いている。