＜全国高校野球選手権：浜田5－3有田工＞◇13日◇2回戦

両打ち8番打者、有田工・山口洸生（こうせい）内野手は必殺の“1球スイッチ打法”で浜田を幻惑した。1－2の4回1死走者なしで迎えた第2打席。相手左腕に対して右打席に入り、まず1球。その後は審判の後ろを回って左打席に入って2球。再び右で4球を投げさせ、7球目を打って遊ゴロに終わった。「本当は1球ごとに打席を替えて、出塁しようと思っていた」という驚きの計画だった。ただ「審判さんたちから（1球ごとのスイッチに）制限がかかってしまいできなかった」と明かした。

佐賀大会の準決勝でも、同様に打席途中で入れ替わって話題になった。「とにかくバントの構えをして、投手を前に出させてスタミナを削ったりとか、野手の動きを見ていました」。敗れはしたが、果敢に相手を揺さぶり、自分らしさで甲子園を魅了した。【菊川光一】