成田が拓大紅陵に競り勝ち、16年ぶり7回目の関東大会出場を決めた。

先発の斎藤悠世投手(2年)が「気持ち」で勝負した。2回に2点先制するもその裏、制球が定まらず同点に追い付かれた。梁川啓介部長(47)に「慎重になっている。気持ちで押していけ」と、声をかけられ目が覚めた。

「ここまで来たら気持ちだと、あらためて思った」

優れた修正能力も発揮した。3回には尾島治信監督(53)に「ボールのリリースが速い」と指摘され、すぐに修正。抜け球が減り、本来のキレのある球が戻った。9回を8安打3失点に抑え、完投。「今日、すべてを出し切ろうと思って投げました。これからも自分がしっかり抑えて勝ちたい」と頼もしい言葉を口にした。尾島監督も「修正能力はエースらしい」と深くうなずいた。

16年ぶりの関東大会出場を決め、指揮官は「選手たちがよく頑張ってくれました。それも、この16年間、OBたちがいいものを残してくれたおかげ」と感謝。「まだ明日(決勝戦)がある。OBもみんなで喜べたらいいと思います」と、県の頂点へ目を向けた。