高校生アスリートが大学で飛躍を期す。今夏の高校野球南北海道大会4強の東海大札幌・唐川侑大捕手(17)が1日、東北福祉大に合格した。プロを志望したがドラフト会議で指名はかからず、大学で強化し4年後にプロに挑戦する。

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進む道が決まり、唐川が気持ちを引き締めた。東北福祉大は、全日本大学選手権3度制覇の強豪。野球部OBにはメジャーでもプレーした佐々木主浩氏、斎藤隆氏、広島と阪神で活躍した金本知憲氏らがいる。「まずは進学が決まってうれしい。これからまた一からやっていこうという気持ちでいる」と力強く抱負を口にした。

高校では、投手として登板機会もあったが、主に捕手としてプレーした。大学での目標を「ピッチャーがやりたい。まだ決まったわけではないですけど、今はピッチャーでいきたいと思っている」と言い切る。今は3日に1度、ブルペンで投げ込みも行っている。

プロを目指して、チームメートの門別啓人投手(18)とともに志望届を提出した。門別はドラフト2位で阪神に指名されたが、唐川の名前は呼ばれなかった。「指名されなかったのは本当に悔しかったが、すぐ切り替えた」。大脇英徳監督(47)は「ドラフトで外れた後の彼の顔つき、目つき、取り組み方が変わった」と成長を感じている。

高校入学後から一緒に練習してきた門別も、待っている。唐川の大学合格の報を聞いて「一緒にプロの世界でできるように頑張ってほしい。それまで自分も頑張らないと」と話した。唐川は「親友だけどライバル。高いレベルを今までもずっと目指してきたので、これからもそこは変わらずにやっていきたい」。門別とプロで投げ合う日を目指して突き進む。【山崎純一】

◆唐川侑大(からかわ・ゆうだい) 2005年(平17)1月12日、宮城県石巻市生まれ。旭川新富小1年の時に新富野球少年団で野球を始める。旭川明星中時代は旭川北稜リトルシニアでプレー。東海大札幌では1年秋から背番号2でベンチ入り。3年夏の南北海道大会4強。目標の選手は大勢。家族は両親と兄、姉。血液型A。175センチ、87キロ。右投げ右打ち。