広陵・真鍋慧内野手(2年)はアーチへの思いをグッとこらえた。高校通算49本塁打の大型スラッガーが、昨春以来の甲子園に戻ってくる。代名詞の本塁打は「打ちたいです」がもちろん本音だが「チャンスに回ってきたらしっかり走者をかえしたい。確実性が足りない部分がある」とフォア・ザ・チームに徹する。

昨年のセンバツは2回戦敗退。2試合で7打数4安打1打点だったが納得いく当たりは少なく、チームも個人も不完全燃焼。昨秋の明治神宮大会では大阪桐蔭・前田からの1発を含む2本塁打と本領発揮した。

この冬、母校を訪れたOBのプロが口々に真鍋のティー打撃を見て「プロでもなかなかいない」と驚いたという。「ボンズ」と名付けた中井哲之監督(60)も「打つことに関しては別格。最終的には(評価で)佐々木に勝ってほしい」と期待する。今大会は出場しない花巻東(岩手)・佐々木麟太郎内野手(2年)より先に甲子園で活躍し、世代NO・1打者の称号を手にする。【柏原誠】