第95回選抜高校野球大会(3月18日開幕、甲子園)の出場校を決める選考委員会が27日行われた。21世紀枠の由利(秋田)は選出ならず、夏の甲子園出場を目指す。

秋田・由利本荘市に、18年由利工以来となる5年ぶり2度目の吉報は届かなかった。21世紀枠東北地区推薦校の由利は、選出されれば春夏通じて初の甲子園出場。ナインは発表を固唾(かたず)をのんで見守り、心の底から願ったが落選。同枠補欠校でも名前を呼ばれることはなかった。斉藤広樹監督(46)は「本当にみんなで喜びたかったが、これは結果なので、冷静に受け止めるしかない」とナインに伝えた。

昨年10月の東北大会8強を経て、12月に東北地区推薦校となった。指揮官は「東北6県全加盟校の代表をいただいた。379校の代表として恥じない、野球に取り組む姿勢、高校生活に取り組む姿勢を背伸びしてでもやっていかないといけない」と呼びかけた。梶原琉生主将(2年)は「ここまで注目されたことはうれしいこと。いい経験になったので、地域の方々との支えは継続して支え合っていければ」と力を込めた。

甲子園出場のために残された方法は、ただひとつ。能代松陽などがひしめく、夏の秋田大会を制することだ。梶原は「(代表から)外れてしまったことは悔しい。あとは夏に向けてやるだけなので、チーム全員が1つの目標に向かって頑張っていきたい」。つかみかけた甲子園の切符。夏は絶対に譲らない。【相沢孔志】