智弁学園(奈良)のドラフト候補は不完全燃焼でスタートした。5日、大津市内で今年初めて対外試合に臨み、センバツ出場の彦根総合(滋賀)に1-5で敗れた。

NPBの関係者も6球団が視察した。主将も担う高良鷹二郎(こうら・ようじろう)捕手(2年)は「1番捕手」で出場し、4打数1安打、1四球。2打席目に痛烈な左前打を放ち、守っても二盗阻止を2度成功した。「初戦でみんな力が入って、ここぞで一打が出なかった。自分もリード面やチームをまとめることができていない。打撃では力みなく振れたと思う」と振り返った。

強肩強打の松本大輝外野手(2年)は「3番右翼」で先発。初回に右前に先制適時打を放った。

センバツ出場を逃し、夏に向けて着々とチーム作りを進めている。小坂将商監督(45)は「初回に1点取ってから、流れをつかめなかった。うちの立場上、まず甲子園に出ることが目標。夏はどのチームもチャンスがある」と語った。

1失点完投を許した相手左腕の野下(のげ)陽祐投手(2年)について、同監督は「最初のもらったチャンスで、たたみかけないと。直球の質がいい。球持ちがよくて速く見える」と感想を語った。