広陵の「ボンズ」こと真鍋彗内野手(3年)が自身2度目の甲子園で進化した姿を見せた。

1点リードの5回2死三塁で左前に適時打を放ち、リードを広げた。7回には右翼への二塁打でチャンスメークするなど3安打1打点。「チャンスで1本打てたのは良かった。追加点が欲しい場面だったので、チームのためにヒットで」。高校通算51本塁打を誇る大会NO・1スラッガーだが、1発狙いではなく、勝利にこだわった打撃を見せた。

センバツに向け、この冬は左手の使い方を磨いた。50センチに満たない短いバットを持ち片手でスイング。「この練習で、内角が大分さばけるようになった」と成長を実感。体作りにも力を入れ「3キロ増量して打球が強くなった」とうなずいた。主砲が史上6校目の春40勝に貢献した。

目標は同校4度目となるセンバツVだ。新チーム結成から唯一の黒星を喫した大阪桐蔭に対する思いは強い。「2年連続、明治神宮大会で負けてしまった。借りを返すにはセンバツしかない」。リベンジに燃える大型スラッガーが、勝ちにこだわり、20年ぶりの頂点をにらむ。【竹本穂乃加】

○…2年生エースの高尾が、8回5安打無失点と好投した。公式戦では自己最速となる146キロをマークし、得点圏に走者を背負っても得点は許さなかった。「バッターにいい流れを持ってくる投球をしようと思って、それが実行できた」と笑顔で振り返った。冬場のトレーニングで、握力は50キロから57キロにアップ。投球にも力強さが増した。カーブが決まらなかったため自己採点は「80点」だったが、来年のドラフト候補右腕が実力を示した。

【センバツ】連覇狙う大阪桐蔭が敦賀気比に勝利、海星-社、広陵-二松学舎大付/スコア詳細