ノーシードの千葉商大付(千葉)が春の関東準優勝校、木更津総合を8-4で破り、90年以来33年ぶりの準決勝進出を決めた。

初回に2ランを浴びる苦しい展開だったが、畠中琉(れん)内野手(3年)がゲーム展開を一変させた。2回に1点を返し、なおも無死満塁の場面で「三振でも良い。思いきり行け」と仲間に背中を押された。2球目を振り抜き、左中間を破る走者一掃の逆転適時二塁打。2点のリードを奪った。「来た球を打とうと決めていた。球種もコースも分からない」と無我夢中の打席を振り返った。試合終了の瞬間は「人生で1番幸せ」と興奮気味だった。

躍進の要因について畠中は「必ずいつかは負けるから」という肩肘を張らない雰囲気だと語る。吉原拓監督(45)は準決勝習志野戦に向け、「習志野の応援を背に頑張ってほしい」と“美爆音”を味方に付ける構えだ。怖い物なしの千葉商大付が千葉をかき乱す。

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