第105回全国高校野球選手権は18日の休養日をはさみ、激戦が予想される準々決勝4試合が19日、甲子園で行われる。慶応(神奈川)は103年ぶりの4強入りをかけて沖縄尚学と対戦。大応援団の後押しも受けて、伝統校の意地を見せる。第4試合、夏連覇を目指す仙台育英(宮城)-花巻東(岩手)の東北勢対決にも注目が集まる。入場券は完売。熱い1日となる。

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展望 第1試合は“ミスターゼロ”と強力打線の対決。沖縄尚学の最速147キロエース東恩納蒼投手(3年)は3回戦創成館戦で1失点したが、今夏は沖縄大会から47回1/3を無失点と安定感は抜群。慶応は今大会2戦で20安打15点。切れ目のない打線で、大応援団を力に103年ぶりの4強入りを狙う。

第2試合の八戸学院光星は、2年生エース左腕の洗平比呂投手が軸。キレのあるスライダーで今大会無失点。初の8強入りで勢いに乗る土浦日大の小菅勲監督(56)は、木内幸男氏の下、取手二の三塁手として84年夏に全国制覇を経験しているのが強み。

05年センバツ準優勝の神村学園は3戦連続2ケタ得点と打線好調。4試合連続の2ケタ得点となれば、大会記録(1921年、和歌山中)に並ぶ。おかやま山陽は春夏通じて初の8強。日大の付属校を3連破した“日大キラー”の勢いはいかに。

第4試合は、組み合わせ決定時に甲子園が沸いた東北勢対決。公式戦では21年10月の秋季東北大会準々決勝以来の対戦。連覇を狙う仙台育英は層の厚い投手陣と、昨夏から大会通算20安打の橋本航河外野手(3年)を中心とした打線は隙がない。花巻東は、歴代最多の高校通算140本塁打を誇る佐々木麟太郎内野手(3年)の打撃に注目だ。【保坂恭子】