勢いが止まらない! 中央学院が習志野を破り、5年ぶり6回目の関東大会出場を決めた。
8月、予選で敗戦したものの敗者復活戦から県大会出場をつかみ、2回戦の八千代松陰、3回戦の木更津総合、そして準決勝で習志野を破り、決勝進出を果たした。相馬幸樹監督(44)は「この5年間、コロナ禍もあり、めちゃくちゃ苦しかったので。よかったなーというか、ホッとした感じです」と、安堵(あんど)の表情を浮かべた。
初回、4点を先制されてなおも無死一、三塁。野手と投手をこなす「二刀流」颯佐心汰内野手(2年)が遊撃の守備からマウンドに上がった。「真っすぐの制球がきかなかった」と振り返るも、すぐに変化球で修正。キレのあるスライダー、チェンジアップで、習志野打線に7安打されながらも、要所を締め1失点。度重なるピンチに相馬監督は「3回くらい胃が飛び出そうになった」と苦笑いするも、当の颯佐は「点をやらないという気持ちが大きかった。自分が投げきってチームを勝たせる。動じなかったです」と、強い気持ちは揺るがない。7回2死満塁のピンチにはカウント2-2から高めの真っすぐで空振り三振に仕留め、大きくガッツポーズを作った。「気持ちで投げた1球。抑えられたのは次につながる」と、自信を見せた。
颯佐の粘投に打者陣も応えた。2点を追う6回、1点を返しなおも2死一、三塁から小沢遼大内野手(2年)の中前適時打で同点。四球をはさみ2死満塁とすると颯佐の振り逃げで勝ち越しに成功。3点を挙げ、この試合、初めてリードを奪った。9回には1死二塁から森田倫揮内野手(2年)の右越え適時打などで3点を加え、粘る習志野を引き離した。
10月1日には千葉の頂点をかけ、専大松戸と決勝戦を戦う。颯佐は「予選で自分たちは負けて、1戦1戦戦ってきた。準優勝で関東に行くのと、優勝で行くのとでは違う。勢いを含めて、粘り強くみんなで戦って優勝できたらと思います」。再び強豪を倒す準備はできている。