大会初の3連覇を狙った大阪桐蔭(近畿・大阪)がまさかの大敗で初戦で姿を消した。エース平嶋桂知(かいち)投手(2年)らが序盤から失点。5失策と守備も乱れ、関東第一(東京)にあわやコールド負けという屈辱の展開だった。21年から続いた秋の公式戦連勝は42でストップ。投打に多くの課題を残して来春のセンバツに向かう。星稜(北信越・石川)は青森山田(東北)に3-2で競り勝ちベスト4に進んだ。

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「秋の王者」が無残に散った。エース平嶋が3回に2ランを浴びるなど序盤から劣勢。6回に3連打で1点差に詰めたがその裏、2失策が絡んで4失点。7回に点差を6に広げられ、なお2死満塁とコールド負け寸前まで追い詰められた。

西谷浩一監督(54)は投打に東京王者・関東第一との差を挙げた。「相手は人工芝の利点を生かした打撃をしていた。うちは簡単にフライを上げていた。その差です。頭に入れないといけなかった」。守りでもゴロの処理、送球ミスがことごとく失点につながった。「人工芝で5失策していたら、土の甲子園では話にならない」と手厳しかった。

21、22年に大会初の連覇を達成。ソフトバンクにドラフト1位指名された前田悠伍投手(3年)の存在が大きかった。平嶋は「しっかり引っ張れ」と言われ、背番号1を引き継いだ。「前田さんは調子が悪くても、抑えてチームを引っ張っていた。僕がしっかりしないとこのチームも1つにならない」と責任をにじませた。

近畿3連覇も史上初の快挙だったが、西谷監督は弱点を感じながらの戦いだったと打ち明けた。「足りないところが露呈しましたね。総括して鍛え直さないといけない」と危機感を漂わせた。【柏原誠】

【明治神宮大会】大阪桐蔭が初戦敗退、3連覇ならず 関東第一と星稜が4強/詳細