麟太郎が勝海舟のように海を越える-。米スタンフォード大に進学が決まった高校歴代最多の通算140本塁打を誇る花巻東(岩手)の佐々木麟太郎内野手(3年)が20日、花巻市内の同校で取材に応じた。超名門の同大に決めた理由、今後の野球人生の展望について語った。1月の渡米直前には幕末に活躍し、名前の由来にもなった勝海舟のお墓参りに足を運び、勇気をもらった。最高最強の文武両道を異国で極めるために。新たな人生を、力強く切り開く。

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 佐々木麟が巨人軍終身名誉監督を務める長嶋茂雄氏の栄光の背番号3を選択した。大学側からは3番に加え、大谷も背負う17番、長距離砲の代名詞となる25番が提示されたという。「17番は投手コーチがすでにつけていた。25番は小さいころから目標に掲げたバリー・ボンズがつけていた番号。思い入れがあったが『3』にこだわって決めた。理由は長嶋茂雄さんが頭の中で浮かんだから」。20日に88歳の米寿を迎えたミスターのように、記憶に残る選手を目指す。