新潟の熱い夏が、幕を開けた。新潟工が新発田商に10-2の7回コールド勝ち。1-1の6回に、6番星山晃輝一塁手(3年)の勝ち越し打から一挙9点を奪った。
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一塁を踏んだ新潟工・星山は、右手を高々と上げながら三塁側ベンチのチームメートに視線を送った。1-1で迎えた6回表1死二塁。「絶対に二塁ランナーを返そうとフルスイングしました」。低めのスライダーを中前にはじき返す勝ち越し適時打。この一打が口火となり、この回計5安打を集めて一挙9点を奪い、勝負を決めた。
この打席では、カウント1-0で相手先発の清野祐生投手(3年)の足がつり、治療のため6分間中断した。その間、星山は「気が抜けないようにいろいろと話した」とベンチでチームメートに声がけ。集中力を切らさないように努め、大量得点につなげた。高村俊洋監督(50)も「同点で空気が重かったが、よくつないでくれた」とたたえた攻撃だった。
新潟工は昨秋、ユニホームを変更。82年夏の甲子園で初出場した当時のデザインに戻した。この“優勝ユニホーム”で臨む夏は97年以来。高村監督は「甲子園に出た歴史にもっと誇りを持とうという意味を込めた」と意図を明かした。星山は「このユニホームで勝ててよかった。OBの方々も喜んでくれる」とうなずいた。この日の勝利は、古豪復活に向けて歩み出す、新たな節目の1勝ともなった。【斎藤慎一郎】
○…新発田商は正規の部員6人と、助っ人5人の布陣で夏に挑んだが、7回コールド負け。それでも1点を追う5回には、先頭の助っ人、南波佳祐中堅手(3年)が中前打を放ち、一時同点をお膳立て。しっかりと仕事を果たした。6回にエース清野が両足をつるアクシデントから崩れて大量失点を喫したが、主将の加藤仁捕手(3年)は「緊張感のある試合ができて(助っ人に)感謝している」と振り返った。

