元ロッテ捕手の橋本将さん(48)を父にもつ拓大紅陵(千葉)の橋本夏侑(なつう)外野手(3年)が、両親が見守る目の前で、感謝のバースデーアーチをかけた。

3-1で迎えた5回、先頭で代打の打席に立つと、「今日は自分の18歳の誕生日。絶対に打ちたい」と、内角直球を振り抜いた。打球はあっという間にレフトスタンドへ。公式戦初となるソロ本塁打に、一塁側スタンドで応援する両親と兄にガッツポーズを突き上げた。「両親のために打ちました!」。生んでくれた両親へ感謝の思いを込めた。

勝負強さは父譲りだ。「父は超えるべき存在です」と、胸を張る。3歳上の兄で東京国際大、玖侑(くう)捕手(3年=習志野)の影響で小1で野球を始めると、2人で父の現役時代の動画を繰り返し見た。「お父さんはこんなに勝負強い打者だったんだ」。画面越しに見える父はカッコよかった。「いつか父を超えたい」と夢を抱き、ひた向きにバットを振った。

チームの愛称は「代打の神様」だ。今冬は毎日1時間半の走り込みに、寮の前での素振り。「キツい練習に耐えてきた。精神面は強いと思う」。チャンスの場面では「よし来い!」と打席に入り、これまで3回の代打も1本塁打を含む3安打と結果を残している。

スタンドで観戦した父・将さんは「ダイヤモンドを走っている夏侑の姿を見て、ちょっとウルっときちゃいましたよ。頼もしいですね」と、目に涙をためた。

父から教わったことがある。「何か1つのことを目指して頑張りなさい」。父も兄も成し遂げた甲子園出場が目標だ。「勝つことを大事に戦っていきたい」。自宅の部屋に飾ってある父のロッテ時代のユニホームに誓う。【保坂淑子】

 

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