関東第一(東東京)が、京都国際に延長タイブレーク10回で競り負けた。

敗戦に泣き崩れるチームメートに、高橋徹平内野手(3年)は、笑顔で声をかけ続けた。「決勝まで来られて。負けはしましたけどいい試合ができた。悔しい気持ちもありますけど、最後は笑って終わりたかったんです。泣いてる人がいたら励ます立場に回りたい。キャプテンとしてやりきりたかった」。時折笑顔を見せながら話すその表情は、主将の責任感にあふれていた。「負けはしましたけど、最後まで楽しく最高の仲間とできたと思います」。

4番としては悔しい試合になった。京都国際の中崎琉生投手(3年)、西村一毅投手(3年)の的を絞らせない配球にバットは空を切った。「ストライクゾーンにきた球は全部振っていこうと思っていたんですが、その裏をかく配球をされました。球速以上に真っすぐのキレもよかった」。3打数無安打に終わり「チャンスの場面で回してもらったんですけが、それに応えることができなかった」と振り返った。

高橋の笑顔には訳がある。今春のセンバツ、初戦の八戸学院光星戦、延長11回タイブレーク。高橋の悪送球もあり3-5で敗れ、涙を流した。「あんな思いは2度としたくない」。センバツ後は基本に戻り、構えから足の使い方、腰の高さ、グローブの使い方と徹底して見つめ直した。今大会も「センバツの悪送球はちょっと顔が上を向いてしまい、上に抜けてしまった。夏は投げる姿勢も意識しました」。春の経験を生かし、5試合で無失策。「守備はだいぶ上達しました。センバツのミスがなければ、今のこの送球や守備はなかった。あの悪送球のおかげでここまでこられたと思います」。笑顔で胸を張った。

高橋だけではない。センバツ初戦敗退の悔しさから「もう1度甲子園へ」と、野球と向き合ってきた選手たちが、たどり着いた準優勝。この成長の舞台に、甲子園では関東第一への大きな拍手が鳴りやまなかった。【保坂淑子】