「関東の両雄」と前評判が高かった横浜(神奈川1位)と健大高崎(群馬1位)が準決勝を突破した。

横浜は浦和実の変則左腕・石戸颯汰投手(2年)を相手に阿部葉太外野手(2年)らが1本を絞り出し、3-2の辛勝。健大高崎は6-0で快勝した。4日の決勝の勝者が、20日からの明治神宮大会に出場する。

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横浜が「謎」を少しだけ解いた。浦和実の変則左腕・石戸から3点を取って、決勝に進んだ。初回に変化球に合わせてレフト前、5回に直球を強く流して逆転につなげた1番阿部葉は証言する。

「ボールがきれいに隠れて上から出てくるんです。苦戦しました。見た目以上に速いです」

右足を高く上げ、下ろすと腰を引く-。独特に動いた末に真上から投じる。これまで浦和学院(埼玉)や茨城1位のつくば秀英などを苦しめてきた左腕が、あどけない顔からこの日も本領を発揮した。

この日、低めをしっかり見極めるなど最も良い反応を見せた奥村凌大内野手(2年)が証言する。

「ナチュラルスライダー気味でした。だからファウルか空振りが多くなってしまって。(左打者として)球1つ外の球も振りに行こうと思いました」

その狙いがはまっての同点適時打で、関東屈指といわれる強さの一端を示した。とはいえ阿部葉も奥村凌も、試合中盤以降でさえ118キロ前後の直球に空振りしたのは事実。謎は残る。出場が決定的になっている来春センバツでもかなり話題を呼びそうなミステリアス左腕。それでも勝つ横浜は強い。【金子真仁】