第97回選抜高校野球大会(3月18日開幕、甲子園)の選考委員会が24日、大阪市内で行われ、出場32校が決定した。昨秋の近畿王者で優勝候補の東洋大姫路(兵庫)も3年ぶりの甲子園出場。履正社を19年夏に全国優勝に導いた岡田龍生監督(63)にとっては就任3年目で母校を甲子園に導き、笑顔があふれた。21世紀枠では部員25人全員が島内出身の壱岐(長崎)が初の甲子園出場を決めた。

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甲子園出場決定に沸く部員の隣で、岡田監督も目尻が下がった。母校である東洋大姫路の監督3年目でのうれしい知らせ。試合での険しい表情とは違い、喜びに満ちあふれた。

「ホッとしている。母校に帰ってきて、本当に甲子園に戻れるかなと思いながら3年目を迎えたが、思ったより早かった。履正社で(甲子園に)13回出さしてもらって、母校のユニホームで出ると選手時代に戻ったような感じ。初出場のような気持ちです」

用意されたくす玉を割ると選手らに「君らが頑張って得た権利。日本のトップに立てるように毎日の練習を大切に取り組んでほしい」。昨秋は兵庫、近畿を制し、明治神宮大会でも4強入り。今春センバツでは優勝候補として聖地に戻る。

22年4月から母校の指揮官として復活を託された。「自分でやるようにならないと伸びてこない」と練習では自主性を大切にした。3年目で考えが選手に浸透してきたことも実感。「100%ではないけど少しずつはわかってきてくれてるのかな。そうでないとこの成果も出てない。僕の中でできすぎかなというところもありますけど。この経験値をセンバツでも生かしてほしい」と期待を込める。

岡田監督は履正社時代の19年夏に阪神井上らを擁して全国制覇。「履正社の経験も踏まえて、このチームは全国でもやれるだけの力はある」と太鼓判を押すほどに選手は成長した。2校で全国優勝すれば原貢監督、木内幸男監督ら4人のみだ。プロ注目のエース阪下漣投手(2年)も気合十分で「甲子園に選ばれてうれしい気持ち。一戦必勝でチームを全国優勝に導きたい」と宣言した。

夏は77年に全国制覇の経験がある名門校だが、春は指揮官が選手時代に経験した79年など4強が最高位。「自分らの成績を超えてくれたら。ぜひ校歌を歌いたい」。母校のユニホームを身にまとい、11年夏以来となる聖地での勝利、そして頂点を狙う。【林亮佑】

◆岡田龍生(おかだ・たつお)1961年(昭36)5月18日生まれ、大阪市出身。東洋大姫路では正三塁手だった79年にセンバツ4強入り。日体大から社会人の鷺宮製作所を経て、85年から桜宮(大阪)のコーチを務め、87年春に履正社監督に就任。夏は97年、春は06年に甲子園初出場。14、17年とセンバツ準優勝し、19年夏に阪神井上らを擁して全国制覇。22年4月から母校の監督に就任。主な教え子にオリックス岸田監督、ヤクルト山田、阪神坂本ら。保健体育科教諭。

◆東洋大姫路 昨秋兵庫大会優勝、近畿大会優勝、明治神宮大会準優勝。エース阪下漣は安定感抜群。履正社を率いて全国制覇したOBの岡田龍生監督のもと、初優勝を狙う。1963年(昭38)創立の私立校。生徒数1253人(女子474人)。野球部創部は創立と同時。部員は68人。甲子園は春が9度目、夏は12度。77年夏に全国制覇。主な卒業生は元マリナーズ長谷川滋利、ヤクルト原樹理、中日松葉貴大、西武甲斐野央ら。所在地は姫路市書写1699

98年ぶり大阪選出ゼロ 21世紀枠は壱岐と横浜清陵 32校決定/学校メモ付一覧>>