勝利をもぎ取った。大阪桐蔭が逆転で英明(香川)との接戦を制し、3年ぶりに4強に進出した。藤田大翔捕手(3年)が攻守で躍動。「どれだけ粘れるかだった。勝ててよかった」と表情を和らげた。

驚異的な挽回力でカバーした。1点リードの7回無死一塁の守り。バント処理で一塁へ悪送球し、その後の同点を招いた。なお2死二、三塁のピンチ。2番手左腕川本の高めに抜けた146キロに懸命に腕を伸ばした。暴投なら勝ち越される状況だったが間一髪、ミットの先でつかみ取った。「気持ちで止めました」。最後は打者を三振に仕留めて勝ち越しを許さなかった。

3-3の8回には三盗を刺して、直後に二盗も刺した。「相手もギャンブル気味だった。冷静に刺せたら流れがくると思った」と正確な矢の送球でピンチ拡大を防いだ。直後の攻撃では無死二、三塁から浮いたスライダーを中堅へ運んで決勝犠飛。「とにかくつないで1点取れればベストだと思っていた。外野に飛ばせて100点だと思います」とバットでも貢献した。

2回戦の三重戦ではバッテリーエラーが続出。自らの失策もあり、西谷浩一監督(56)からはゲキを飛ばされていた。藤田は「切り替えられてよかった。ミスを取り返せてよかった」とリベンジに笑顔を見せた。

大阪桐蔭からほど近い四條畷市出身。入学前は同校の大阪大会も見に行くほど身近な存在だった。今や憧れていたユニホームを着て甲子園で4強に導いた。「ここから相手も強くなるし、力の差もまったくない。どうしぶとく勝っていくか。気持ちで負けないように」。4年ぶりの頂点まであと2勝だ。【林亮佑】

◆藤田大翔(ふじた・ひろと)2008年(平20)4月28日生まれ、大阪府四條畷市出身。田原小2年から畷ヒーローズで野球を始める。田原中では生駒ボーイズでプレーし、ジュニアオールジャパン(NOMO ジャパン)では主将を務めた。大阪桐蔭では1年秋からベンチ入り。50メートル走6秒4。遠投95メートル。173センチ、76キロ。右投げ右打ち。

▽大阪桐蔭・西谷監督「みんなでやれることをやった結果だと思う。苦しい試合ばかりで体が持たない」

▽大阪桐蔭・黒川主将「勝ててほっとした。どんな展開でも粘り強く戦うのが自分たちの野球。展開が早く感じた」

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