大阪府警枚方署は17日、ひったくりをしたとして、窃盗容疑で2005年の甲子園準優勝投手で無職、本田拓人容疑者(21=京都府八幡市)を逮捕した。

 本田容疑者は京都外大西高の1年生で夏の甲子園に出場、1回戦から準決勝まですべて救援で5勝を挙げた右腕。決勝戦では、現在楽天でプレーする当時駒大苫小牧高の田中将大投手と投げ合うなど、甲子園大会に春夏計3回出場している。枚方署によると、本田容疑者は野球独立リーグの明石レッドソルジャーズの元選手。「昨年9月にチームが休止になって、アルバイトをしていた。仕事が長続きせず、遊ぶ金に困ってやった」と話しているという。

 逮捕容疑は今月7日午前6時45分ごろ、大阪府枚方市内の住宅地の路上で、歩いていた大学生の女性(20)から、バイクで追い抜きざまに現金約6000円が入っていた手提げかばんを奪った疑い。近くのマンションの防犯ビデオの映像から本田容疑者が割り出され、この日、同署員が容疑者の自宅で犯行時に使っていたバイクとヘルメットを確認した。単独の犯行で、バイクは加速がきく125ccのスクーターを使用していた。

 犯行現場付近では、似たような被害届がほかにも複数出されており、同容疑者は「ほかにも数件やった」と供述していることから、同署では今後、余罪も含め、調べを進めていく。

 ◆本田拓人(ほんだ・たくと)1989年(平元)9月13日、大阪府生まれ。京都・男山第四小1年から野球を始め、男山第二中を経て京都外大西高1年の05年夏甲子園、1回戦から準決勝まで史上初の5試合連続で救援勝利をマークするなど準優勝に貢献。甲子園は2年春、3年夏にも出場。近大に進むも1年で退学。関西独立リーグ明石でチームが昨年9月に休止するまで所属していた。