<高校野球埼玉大会>◇27日◇準決勝

 川越東のエース、高梨雄平(3年)が延長10回に力尽きた。打倒花咲徳栄を合言葉に1年間を過ごしたが、その宿敵に2-3で敗れた。延長10回、先頭打者に死球を許し無死一塁。続く5番打者のバントが一塁線上に落ちる飛球となった。マウンドから駆け込んだ高梨はグラブに当てたが、落球(記録は安打)し、無死一、二塁に。続く打者も投前犠打、高梨は一塁へ悪送球し、無死満塁のピンチを招く。次打者の遊安打でサヨナラ負けを喫した。

 24日の準々決勝、延長14回192球を投げ抜いた高梨は、打撃中に左ヒザを故障していた。志願の登板で5回途中から3番手としてマウンドに立ったが、ヒザ痛の高梨に、犠打ぜめが応えた。阿井英二郎監督(45)は「悔しいし辛い。大会に入ってチームが一丸になってきた。何とか徳栄に勝とうという思いで1年間やってきた。勝たせてやりたかった。監督の力の差。申し訳ない」と話した。