第92回全国高校野球静岡大会(7月10日開幕)の組み合わせ抽選が26日、静岡市内で行われた。

 昨秋の県王者の静岡商は、韮山との名門校対決で夏のスタートを切る。くじを引いた羽山弘起主将(3年)は「まずは、初戦で韮山に勝って、勢いに乗りたい」と意気込んだ。見城喜哉監督(50)も「(06年に)甲子園に行ったときと同じブロック。自然と先を見ない組み合わせで、良かった。1戦1戦、緊張感を持って戦える」と、うなずいた。

 夏の甲子園には過去9回の出場を誇る名門だが、近年はシード権がかかる春季大会で不振が続き、6年連続ノーシード。だが、実力校であることは変わりなく、シード校を含む他校にとっての、ダークホース的な存在になっている。羽山主将は「シードになったら1試合少なくなるし、1試合やった相手と初戦でやるのは逆に難しい場合もある」と、むしろノーシードの長所を最大限に生かすつもりだ。

 大会を直前にチーム状態も上がってきた。先週の早稲田実(西東京)との練習試合では相手エースを攻略し6-3で勝利。羽山主将は「打線は調子がいい。投手陣もここから調整をしていけば問題ないと思います」と、仕上がりに手応えを見せる。ノーシードの「静商」が、4年ぶりの甲子園に向かって、1回戦から勝ち上がる。【為田聡史】