<高校野球北北海道大会>◇2日◇2回戦◇旭川地区予選

 昨夏の北北海道代表・旭川大高が4-6と初戦で涙をのんだ。甲子園経験者が6人残っていたが、早すぎる夏の終戦を迎えた。旭川南に初回3点を先制され、3回までに6点リードされる一方的な展開。9回に伝統の粘りを発揮し2点差に迫ったが、中盤以降の好機であと1本出なかったのが響いた。端場雅治監督(41)は「序盤の失点が痛かった。チャンスをものにできなかったし、これが野球ですね」と淡々と話した。

 試合が終わっても、選手の涙は止まらなかった。ベンチ入り18人中、3年生は14人。昨夏の経験を生かして臨んだはずが、主導権を奪い返すことはできなかった。最後に4番奥野理大捕手(3年)が2点適時打を放つなど意地を見せたが、あと1歩届かなかった。

 昨夏、左翼手として甲子園の土を踏んだ主将の諸橋幸平投手(3年)は「実力不足です。プレッシャーは少しあったけど、最後の夏だから楽しもうと話していた」。まぶたを腫らしながら、後輩たちに夢を託して球場を後にした。【石井克】