<全国高校野球選手権:組み合わせ抽選会>◇4日◇兵庫県立芸術文化センター

 第92回全国高校野球選手権(7日開幕、甲子園)の組み合わせ抽選が4日、兵庫・西宮市内で行われ、北北海道代表の旭川実は3日目第4試合(午後4時開始予定)で佐賀学園(佐賀)と対戦する。メガネがトレードマークの4番大保(だいぼ)拓真左翼手(3年)が初戦不敗継続に導く。南北海道代表でセンバツ8強の北照は、3日目第3試合(午後1時30分開始予定)で長崎日大(長崎)と激突。両チームが初戦突破なら、94年2回戦(北海10-1砂川北)以来、史上2度目の南北北海道対決が実現する。

 対戦相手が決まると旭川実ナインの表情が引き締まった。11年ぶりの夏初戦は佐賀学園、順調なら試合日は9日だ。不動の4番大保は「明確になったのでそれに向けてどれだけ調子を上げられるか、ですね。グラウンドでベストパフォーマンスをできるようにしたい」と力を込めた。

 相手の右腕エース峰下智弘(3年)は佐賀県予選45回3失点。好投手の攻略は、チームNO・1打率5割5分を誇る大保のバットがカギを握る。今春から4番を任せる岡本大輔監督(37)は「打ってほしいときに打ってくれる。小柄だけどパワーは半端じゃない」と信頼を置く主砲だ。

 トレードマークは中学2年秋から使用のメガネ。当時、コンタクトレンズも考えたが、医師から「コンタクトが合わない目」と診断され断念。中学3年時に球が当たりヒビが入ったこともあるが、今では「違和感はまったくないです」。余市シニアから進学したが、メガネの4番といえば06年準優勝の駒大苫小牧・本間篤史主将は同シニアの先輩だ。面識がある程度だが、あこがれの存在だ。

 昨秋は1番打者で高校通算本塁打4本だが、昨冬から肉体面が急成長。ベンチプレスが最大75キロ→105キロ、スクワットが165キロ→200キロ以上となり「打球も飛ぶようになった」。登録身長170センチだが実際は169センチ。今大会出場49代表の4番打者(候補含む)で4番目に小柄な主砲だ。

 過去2度の夏甲子園は95年3勝、99年2勝をマークし初戦敗退はない。初戦不敗神話を継続すれば、北照との史上2度目の南北北海道対決もあり得る。秋季全道大会でコールド負けしているだけに「リベンジしたいのでやってみたいけど、まずは初戦」と大保。打倒佐賀学園に全力を注ぐ。【村上秀明】