エンゼルス大谷翔平投手(29)は、メジャー1年目から同僚選手たちを中心に、いろんな仲間から愛されていたなと、ふと思う。10月1日(日本時間2日)、23年シーズンを終え、6年間過ごしたエンゼルスタジアムを後にした。フリーエージェント(FA)で移籍か、残留か。そんな話題が絶えないが、現在は手術した右肘の回復に努めていることだろう。
シーズン終了が近づいていた9月、エンゼルスの元同僚やコーチに話を聞いた。ガーディアンズのコール・カルフーン外野手(35)は「ショウヘイは元気?」と気にかけ、レンジャーズのアンドリュー・ヒーニー投手(32)やドジャースのディノ・イブル三塁コーチ(57)は真っ先に、「Wish him the best(うまくいくことを祈っている)」と、大谷の今後の幸運と健康を祈っていた。もちろん、エンゼルスの選手や球団関係者、ファンも含めて皆、気持ちは同じだろう。
元同僚たちと話をしていると、1年目の出来事がよみがえってくる。18年4月3日(同4日)、本拠地デビュー戦の第1打席で初本塁打を打った。ベンチへ戻ると、同僚がわざと知らんぷりするサイレント・トリートメントが待っていた。仕掛け人の1人で大谷が肩を揺さぶって祝福をねだったイアン・キンズラー氏(41)は現在、古巣レンジャーズでGM特別補佐を務めている。また、3月のWBCではイスラエル代表の監督としてチームを指揮。前年の12月、各国WBC監督が集合した会見で1年目の大谷を振り返り、「見ていて本当に信じられなかった。楽しかった」と懐かしそうに話していた。
6年間プレーをともにしたマイク・トラウト外野手(32)や、通算703本塁打で昨年引退したアルバート・プホルス氏(43)の存在も心強かったに違いない。トラウトは今季の開幕直後、日本人の間で浸透していた大谷とのコンビの愛称「トラウタニ」を自ら口にし、「気に入っているよ」とうれしそうだった。プホルスは大谷と過ごして日本文化を学んだことで、お辞儀の握手がお気に入り。22年のオールスターで再会した時も、お辞儀しながら満面の笑みでハグを交わしていた。
右肘と左膝を合わせて6年間で手術は3度。チームとしての目標はまだ達成できていない。それでも周りの選手や監督、コーチに恵まれ、懸命に駆け抜けてきた。来季の所属先は現時点で未定だが、これからも変わらず仲間に愛され、ファンを魅了するプレーを続けていくに違いない。【MLB担当=斎藤庸裕】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「ノブ斎藤のfrom U.S.A」)




