今年3月に行われるWBCに出場する侍ジャパンのメンバー30人が内定しました。連覇した第2回大会以来、3大会ぶり3回目となる世界一への期待は高まる一方ですが、米国では早くも優勝オッズが話題に挙がっています。

オンラインの「BetMGMスポーツブック」によると、1月中旬の時点では以下のように予想されています(倍率は日本式のオッズに換算)。

<1>ドミニカ共和国(3倍)

<2>米国(3・5倍)

<3>日本(6倍)

<4>プエルトリコ(9倍)

以下、ベネズエラ、キューバ、韓国が同率5位。台湾、オランダ、カナダ、メキシコと続いています。日本を含む上位3カ国はいずれも優勝経験国ですから、ある程度は妥当な予想なのかもしれません。

もっとも、昨年12月下旬に発表されたWBSC(世界野球ソフトボール連盟)の世界ランキングは、少しばかり異なります。

<1>日本

<2>台湾

<3>米国

<4>韓国

以下、6位ベネズエラ、9位ドミニカ共和国、13位プエルトリコとなっていますが、これは過去のWBCやプレミア12だけでなく、U23、U18、U15、U12など、年代別代表の国際大会での成績がポイント制で計算されるためです。

ちなみに、過去4回のWBCでの通算勝利数ランキングを挙げてみます。

<1>日本 23勝

<2>プエルトリコ 20勝

<3>ドミニカ共和国 18勝

<4>米国 16勝

<5>韓国&キューバ 15勝

今大会は、ドミニカ共和国、米国など各国ともメジャーのスーパースターをエントリーして本気度十分でスタンバイしています。侍ジャパンも、ダルビッシュ有(パドレス)、大谷翔平(エンゼルス)、鈴木誠也(カブス)、吉田正尚(レッドソックス)にラース・ヌートバー(カージナルス)を加えるなど、最強布陣で戦うことになります。

ただ、昨年のサッカーW杯で日本代表がドイツやスペインのランク上位の強豪国を撃破したように、短期決戦には不確定な要素が含まれています。裏を返せば、国際大会では予想オッズや世界ランキングにかかわらず、どの国が勝ち進んでも不思議ではありません。

長丁場の公式戦とは異なり、選手やファンのテンション、球場の雰囲気も異なるのが、短期決戦です。ワールドシリーズやポストシーズンのように、まさに「手に汗を握る」ような白熱した大会が、世界中で野球人気の底上げにつながってくれることを願うばかりです。【四竈衛】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「四竈衛のメジャー徒然日記」)