プレーオフ進出に向けて熾烈な戦いが続く一方で、既に可能性がなくなったチームでは来シーズンに向けた動きも始まっている。そんなチームのファンも思いは既にオフと来シーズンに飛んでいるかもしれない。そんななか、MLBが現地12日、2018年シーズンのスケジュールを発表した。3月29日に開幕し、9月30日までとなっているが、その日程について早くもいくつかの点が話題となっている。

 まず目に止まるのが開幕日のカードだ。全30チームが参加し、15試合が組まれているのである。ここ数年MLBは4月の最初の日曜を公式開幕日とし、今シーズンなら3試合という少数の試合だけを組み、残りのチームは翌月曜に実質の開幕というスケジューリングがされてきた。そうすることによって注目度を高めようという意図があったのだと思われる。

 また2012年に行われた東京ドームでのマリナーズ対アスレチックスの2連戦のように、3月下旬に海外で開幕戦を行うこともこれまで6回実施されていた。そうした年は海外での開幕、日曜の公式開幕、月曜開幕と実質3つの開幕日があったことになる。

 それが来年は3月29日の1日に統一されるのだ。小さなことのように見えるが、全チームが同一日に開幕するのはまだ20チームしかなかった1968年以来なのである。しかも海外開幕をのぞき、公式開幕日としては最も早い開幕日となるということだ。

 またレッズはこれまで必ず公式開幕日に試合が組まれることが伝統となっていた。来年のスケジュールではナショナルズを迎えての開幕となっており、伝統は横並びではあるものの維持された形となっている。

 その他のチームについても様々な話題が出ている。なかでも注目されているのが4月17日のアスレチックス戦だ。アスレチックスはこの日エンジェルスを本拠地オークランド・コロシアムに招いて行われる予定なのだが、同スタジアムで最初に試合を行ってから50周年ということで、この試合は入場料を全て無料にすると発表したのである。MLB公式サイトによれば1つの試合が完全に無料になるのはMLB史上初だという。

 またブレーブスが81あるロードゲームのうち49がシーズン前半に集中しているとか、オリオールズは7月16日に始まるオールスター・ブレイクまでに98試合も組まれているとか、それぞれのスケジューリング内容についてもファンの関心を呼びそうだ。特にシーズン最終盤の9月28~30日にヤンキースがホームでレッドソックスとの3連戦が組まれているのには、すごいことになるかもしれない、と思わずにはいられない。

 こんな風に来年のスケジュールであれやこれや話をするにも楽しいものである。