ドジャースのダルビッシュ有投手(31)が、先発投手としてはメジャー最速で通算1000奪三振を達成した。ロッキーズ戦の4回表、3番ゴンザレスを空振り三振に仕留め、この日6個目の三振をマーク。通算128試合、812回で大台に到達した。フォーム修正中でもあり、5回途中5失点で、今季12敗目(8勝)を喫した一方で、快記録で球史に名前を刻んだ。

 外野の電光スクリーンに「1000奪三振」と表示されても、ダルビッシュには感慨に浸る余裕はなかった。4回表、第1打席に先制ソロを浴びた3番ゴンザレスを空振り三振に仕留めて、大台に到達した。それでも、マウンド上のダルビッシュはニコリともしなかった。「そういう状態じゃないので。ほんと、どうでもいいわ、って、自分の中で思ってました」。チームは連敗中で、しかも自らはフォーム修正中。5回表には、拙守、不運な安打も重なり、4失点で逆転負けを喫した。個人記録に目を向ける空気ではなかった。

 もっとも、「メジャー最速」が快記録であることに変わりはない。ノーラン・ライアン、ランディ・ジョンソンら歴代の奪三振王(500回以上)を抜き去り、今現在も過去最高の奪三振率「11・07」をキープする。「自分の場合、ある程度できあがった状態で(メジャーに)来てますから。一番速いことよりも、1000三振取れるまでプレーしてたのが、まあ、誇れるかな」。