ついに日本ハム大谷の大リーグ挑戦が本格的に動きだす。日本野球機構(NPB)と米大リーグ機構(MLB)、大リーグ選手会で続けている新ポスティングシステム交渉は、大リーグ選手会が合意期限を24時間延長して米東部時間の21日午後8時(日本時間22日午前10時)になり、同日中に合意する見通しになった。

 合意が遅れた背景には、日本球団の「撤回権」の存在があった。従来の制度は大リーグ球団が日本球団に支払う譲渡金の上限は2000万ドル(約23億円)に定められていたが、新制度では大リーグ球団と選手が結ぶ契約総額によって変動する。日本球団にとっては選手が契約するまで譲渡金の金額が分からず、想定外に低かった場合、ポスティング移籍を破棄する「撤回権」を求めていた。これに大リーグ選手会が難色を示し、日本側が「撤回権」を手放すことで、最終的な歩み寄りがあったとみられる。

 今オフの大谷には従来通りの譲渡金2000万ドルが適用される。ただ、18年から採用される新制度が合意しない限りポスティング申請はできず、ようやく条件が整うことになりそうだ。