マリナーズのイチロー外野手(44)が、今季はメジャー25人枠から外れ、試合に出場しないことが3日(日本時間4日未明)、球団関係者らの話で分かった。

 今後は、マリナーズの特別アドバイザーに就任し、異例の“生涯契約”を結ぶ見込みで、当面はチームに同行しながらサポート役を担うことになる。同日のアスレチックス戦の試合前に、ディポトGM、サービス監督らが会見を行い、正式に発表される。

 もっとも、「引退」ではなく、来季以降も試合出場に可能性を残す独特な雇用形態になるとみられる。

 マリナーズの球団メモは下記のとおり。

【シアトル・マリナーズ】

 1977年のリーグ拡張により誕生した。14年連続で負け越していたが、92年途中から任天堂の山内社長(当時)が出資し、ランディ・ジョンソン、ケン・グリフィーらが加入して力をつけた。ルー・ピネラが監督に就任した90年代に躍進し、95年に初の地区優勝しプレーオフに進出。97、01年と3度地区優勝した。01年はア・リーグ最多の年間116勝をマーク。04年はイチローがシーズン262安打の偉業を達成したが、チームは地区最下位に沈んだ。過去地区優勝3回、ア・リーグの中で唯一、ワールドシリーズに進出したことがない。

 2006年から9年までの4シーズン、日本人初のメジャー捕手となる城島健司が在籍した。

 2012年は、イチロー外野手、岩隈久志投手、川崎宗則内野手が所属。日本開幕戦でシーズン幕開けとなったが、7月23日にイチローがトレードでヤンキースに移籍。チームは3年連続の地区最下位となった。

 2014年は岩隈投手が自己最多の15勝を挙げる活躍を見せたが、チームは1ゲーム差でポストシーズン進出を逃した。

 ロイド・マクレンドン監督。本拠地は開閉式ドーム球場のセーフコフィールド(天然芝)。

 2015年はアリーグ西地区で4位に終わり、レギュラーシーズン終了後にマクレンドン監督を解任。エンゼルスで副ゼネラルマネジャー(GM)を務めたスコット・サーバイス氏が監督に就任した。

 2016年は同2位、2017年は同3位に終わった。6年目の岩隈は、同年右肩炎症のため、6試合で0勝2敗、防御率4・35で初めて未勝利に終わり、9月下旬に肩を手術。球団と来季マイナー契約を結んだ。

 2018年、イチローが6年ぶりにマリナーズに復帰した。

■設立年度:1977年

■球場名:セーフコ・フィールド

■収容人員:4万7116人

■ワールドシリーズ優勝回数:なし

■リーグ優勝回数:なし

■地区優勝回数:3回

■ワイルドカード獲得回数:1回