エンゼルス大谷翔平投手(24)の手術後の経過や今後について、ビリー・エプラーGMが見通しを示した。

6日(日本時間7日)から始まったGM会議でメディア対応。10月1日に行った右肘内側側副靱帯(じんたい)の再建術(トミー・ジョン手術)から5週間が経過した大谷の状態について「一般的な術後5週間の状態よりも(肘の)可動域が広くなっている」と目を細めた。

大谷関連の主な質疑応答は以下の通り。

-大谷の状態について

エプラーGM 可動域が(当初の)スケジュールより早く、広がるようになっている。完全に延びるようになっているし、柔軟性も標準以上。良い傾向だ。今はフィジカル面の強化も行っている。

-フィジカルの強化や練習は主に何をしている

エプラーGM 体幹を鍛えたり、バイクなどで下半身を鍛えている。

-思った以上の回復か

エプラーGM 手術を行ってから5週間の時点で、一般的なタイムテーブルよりも前に進んでいる。(手術を行った)選手の術後5週間よりも(肘の)可動域が広くなっている。

-リハビリ過程において、トミー・ジョン手術を行った選手と大谷とで何か違いは。例えば、ダルビッシュ投手は術後から14カ月半で復帰したが

エプラーGM 参考にはできるが、全ての手術は異なるもの。大谷の手術はダルビッシュが受けた手術は違う。

-大谷が打てる段階になったと、どのようにして判断するのか

エプラーGM 医師の判断とガイダンスによる。一般的な見解はあるが、彼がある特定の基準をパスしたときに、次のステージに行けるようになる。同時に多くの新しいことを始めるということに関しては、注意深くやっていかないといけない。例えば、彼が60フィート(約18メートル)、90フィート(約27メートル)を投げ始めたとき、同じ日に打撃を開始するということは、おそらくないだろう。1週間に1つのことをやって、次の週にまた新たなことをやる。

-具体的なタイムテーブルはいつ分かるか

エプラーGM 1月中には分かると思う。彼がリハビリのステージ1をパスして、ステージ2にいくということになった時点で、もう少し具体的に分かるだろう。

-ステージとは

エプラーGM 一般的には術後、3つのステージがあって、ステージ1は可動域や柔軟性などの段階。それぞれのステージをクリアできるか、医師の見解も考慮しながら評価していく。ステージ3というのは、一般的には春のキャンプでやっていくもの。ブルペンで投げる球数、実戦想定の投球練習など。2イニング、3イニング、4イニングと延ばしていくという感じ。

-ステージ2は何か

エプラーGM 分からない。まだそこまでの段階に達していない。

-二刀流ということで、ステージ4といった別の段階はあるのか

エプラーGM そういうのはない。ある段階の中で、打つという動作を加えていくことになるだろう。ティースタンドにボールを置いてスイングをして、それがどういう感じだったのか見て、それから、トスをしたボールを打つ練習をする。投球のリハビリ過程と合わせて、打撃も段階を踏んでいく。

-大谷の手術を(シーズン後まで)待った

エプラーGM 多くの人が「なぜ(6月に)手術をしなかったのかと」尋ねてきたが、もし彼が6月に手術を行っていたら、残りのシーズンは戻って来られない。もしかしたら19年シーズンも(投手として)戻って来られないかもしれない。

-肘の靱帯(じんたい)にあまり影響を与えないという点で、右投げ左打ちということが良かった

エプラーGM それについては医師から多くを学んだ。もし彼が右打ちだったら、より靱帯(じんたい)を痛める危険があって、打者復帰するのにも時間がかかっただろう。