ドジャース前田健太投手が、先発枠のサバイバルに挑む。15日(日本時間16日)、メジャー4年目へ向け「2ケタ勝って、1年間、先発ローテーションを守る」と目標を掲げた。既にロバーツ監督から今季の先発ローテ入りを明言されているが「投手陣は素晴らしいし、大変なチームにいる。この中で、結果を残して生き残っていければ」と、危機感すらにじませる言葉を口にした。

左腕カーショーら先発陣5人のうち、現時点では5番手となる可能性が高い。先発で昨季8勝を挙げたストリプリングや、成長中の若手ウリアスらも候補とされる。前田は一昨年から2年連続、シーズン途中で中継ぎに配置転換されており「大事なのは(シーズンが)始まってから。いろんなチーム事情もあるけど、しっかり結果を残せば、1年間ローテを守れる」と気を引き締めた。

生き残りのために、データと感覚の両立を意識する。昨季はチェンジアップに手応えをつかんだ。その一助となったのがメジャーで重視されるデータだ。シーズン開幕後、精度が低いと感じていたが、球団のアナリストから「落ち幅や被打率(の低さ)がすごく良い」と伝えられ、「自信がついた」という。とはいえ、データ頼りには偏らず「自分の感覚も、両方うまく使いながら」とバランスをとっていくつもりだ。

この日は、今キャンプで初めてのブルペン入り。32球を投げ、チェンジアップ、スライダーなどの変化球も交えた。「今年こそは、という思いでみんな戦うと思う。チームが優勝するために、1つのピースになれれば」。競争の激しい先発枠を確保し、ワールドシリーズ制覇を目指す。【斎藤庸裕】