【テンピ(米アリゾナ州)15日(日本時間16日)=斎藤庸裕】「打者大谷」は開幕へ準備OKだ。エンゼルス大谷翔平投手(26)が、レッズとのオープン戦に「2番DH」で出場し、2打席連続アーチを放った。ともに左方向への本塁打だったが「違うホームラン」と、異なる感覚を明かした。3打数2安打で6試合連続安打をマークし、オープン戦打率5割6分3厘、3本塁打、5打点。実戦の1試合2本塁打は18年8月3日(同4日)のインディアンス戦以来955日ぶり。打者の指標とされるOPS(出塁率+長打率)は1・681と驚異的な数字で、絶好調をキープしている。

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二刀流対決に完勝し、元同僚との対決には完敗した。2連発を浴びた相手投手のロレンゼンは野手としても能力が高く、19年には勝利投手&本塁打&外野守備を同時に達成する偉業を成し遂げた。「好きな選手を選ぶとするなら、彼になるね」とメジャーで二刀流の可能性を広げた大谷をリスペクトする。この日の対戦を振り返り「彼は素晴らしい。(投打の)両方を続けるべきだと思う。彼が成功することを本当に願っているし、見ていて楽しいね」とうれしそうに話した。

また、大谷の第3打席は元同僚の右腕ラミレスとの対戦だった。仲良しだった投手との対戦前には互いに会釈。4球目、チェンジアップが内角をえぐり、大谷は体勢を崩しながら避けると、思わず白い歯がこぼれた。直後の5球目、チェンジアップを空振りし、結果は三振。「それなりにいいスイングはできました。最後はナイスボールでしたね」と笑顔を見せた。