マリナーズ菊池雄星投手(29)が、今季2試合の先発で、6回を5安打2失点2四球6奪三振と好投した。2-2の同点で交代し、勝敗は付かなかった。

今季初勝利はお預けとなっても、手応えの残る登板だった。3回に通算420本塁打の大砲クルーズに同点2ランを浴びたものの、最速97マイル(約156キロ)の速球とカットボールを軸に終始、落ち着いた投球を披露。4回無死一塁の場面を併殺に仕留めたのをはじめ、最後は8者連続アウトに封じて94球を投げ切った。「とにかく自分の球を信じて、攻める気持ちを持ちながら、最初から最後まで投げられました」。

2日の今季初先発(ジャイアンツ戦)では、6回3失点で勝敗こそ付かなかったが、メジャー自己最多タイの10奪三振。球威のある速球に緩急を加えるなど、メジャー3年目を迎えて幅のある投球を見せた。「昨年は細かいところに投げようとして、打者と勝負できていなかった。こういう投球を続けていければ、必ず勝つチャンスも増えていくと思います」とうなずいた。

開幕から2戦連続でクオリティースタート(6回以上、自責3以下)をクリア。計12回で16奪三振(奪三振率12・00)と、本来の力強い球で真っ向勝負できる状態に近づいてきた。サービス監督は「またしてもすばらしかった。修正もしてきたし、成長もしてきた。このような登板がもっと多く見られるだろう」と“ニュー菊池”の姿に頼もしそうだった。

試合は延長10回、マリナーズが競り勝って勝率5割に復帰。2001年以来、20年ぶりのポストシーズン進出を目指すマ軍にとって、メジャー3年目の菊池がキーマンの1人であることは間違いない。