ドジャースのムーキー・ベッツ右翼手が、レッズのルーキーであるTJ・フリードル左翼手のために、ファンに自らのバットを差し出すという神対応を見せた。MLB公式サイトが伝えている。

今季メジャーデビューを果たしたフリードルは、6回に代打で出場すると初球を右翼へ放り込んでキャリア初本塁打を記録した。ボールはスタンドのファンがキャッチしたが、キャリア初本塁打の喜びと重みを知っていたベッツは即座にスタンドに駆け寄り、そのボールを渡してくれないかと交渉。ファンはそれを快諾し、ベッツが受け取ったボールはレッズの一塁コーチを経由して、ダッグアウトのフリードルの手に渡った。

ベッツは7回の守備に就いた際に、自分のサイン入りバットを持って右翼スタンドへ近寄ると、ボールを返してくれたファンにそれをプレゼント。粋な“トレード”について「ジェスチャーを交えて『それはフリードルの初めてのホームランなんだ。こっちに投げて戻してくれないかな?』と頼んだ。彼は迷うことなく、即座に戻してくれた。ボールを投げ入れるつもりだったんだけど、それよりバットを渡そうと。彼の一生の記念になるようにね。何も要求せず、すぐにボールを戻してくれたからね」と振り返った。

ベッツの見事な対応にフリードルは大喜び。「一流の振る舞いだ。信じられない。直接彼のところに行ってお礼を言いたい。僕のためにあんなことをしてくれるなんて、正直、興奮で鳥肌が立った」と語った。