MLBと選手会の労使協定が失効する12月1日まで1週間を切り、米野球界がロックアウト(オーナー側による施設封鎖)に向けての準備を進めていると、26日付のジ・アスレチックが伝えた。失効期限まで新労使協定に合意しなければ、オーナー側は交渉を有利に進める手段としてロックアウトを行う見通しで、そうなれば同2日からMLBのすべての機能が停止するという。トレード、FA選手獲得などはすべて行えず、ロックアウトによって来季の開幕が遅れる可能性もある。

日本人選手への影響としては、ポスティングシステムで全30球団との交渉期間に入った広島鈴木誠也外野手(27)だ。複数の米メディアがすでに伝えているところによると、30日間の交渉期間はロックアウトと同時に中断し、ロックアウトが解除されてから再開し残りの日数内で契約合意まで至る必要がある。

ジ・アスレチックの別の記事によると、日本人選手のようなビザを必要とする海外選手は、ロックアウト開始時に米国外にいた場合は、ビザが無効になるという。選手会は、ビザを有効のままにしたい場合はロックアウト開始時に米国にとどまることを推奨している。ロックアウトが長引いた場合、選手は独立リーグや米国外のプロリーグでプレーすることが可能だと、選手会が選手に通達したとも記事は伝えている。