「3番DH」で出場したエンゼルス大谷翔平投手(27)がメジャー初のグランドスラムを放った。

7回無死満塁の第4打席。カウント3-1からカットボールが真ん中に甘く入ると、左翼席に高い放物線を描いた。逆方向ながら大谷自身もスタンドインを察知したような確信歩きを見せた。6回の5号ソロに続く、2打席連続の満塁弾で完全にスランプ脱出をアピール。ベンチでは恒例となったカウボーイハットをかぶって、仲間に祝福された。

トラウトの2ランで4点差に広げた直後の6回無死、2番手の左腕ビークスの初球、真ん中に入ってきたカットボールを捉え、左中間スタンドへ運んだ。打球速度109・4マイル(約176キロ)、角度22度、飛距離は407フィート(約124メートル)。今季チーム初の2者連続アーチをトラウトとのアベック弾で決めた。

本拠地での本塁打は今季初で、昨年9月21日のアストロズ戦以来となった。大谷5号の前の打席ではマイク・トラウト外野手(30)が今季7号2ラン本塁打を放った。ESPNスタッツによると、大谷とトラウトが2者連続で本塁打を放ったのは19年5月31日以来、4度目。他の3度はいずれもマリナーズ戦だった。

前の打席では幸運な安打で3試合連続安打をマーク。4回1死、先発の左腕スプリングスと対戦し、初球のスライダーを打ち上げてセンターへのフライとなったが、角度50度で高く上がった打球を中堅手キーアマイヤーが見失い、ポテンヒットとなった。

ラッキーヒットからチャンスを広げたエンゼルスはその後、2死一、二塁からウォルシュの3ランで逆転。2点リードした。

大谷の第1打席は1回2死、カウント2-1から92マイル(約148キロ)の直球を捉えたが、打球に伸びはなく、右飛に倒れた。

この日は4打数3安打5打点でチームの2連勝に貢献。ア・リーグ東地区の強豪レイズに完勝し、2連勝で貯金を今季最多の9とした。

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