【アナハイム(米カリフォルニア州)26日(日本時間27日)=斎藤庸裕】エンゼルス大谷翔平投手(27)の腰に異変が出た。ブルージェイズ戦に先発し、6回6安打5失点で今季3敗目。1回にスライダーを投じた際に腰の張りを感じ、万全ではない状態で投球を続けた。直球に威力はなく、平均球速は今季のアベレージから約2・6キロ減速。変化球を中心に攻めたが、ブ軍の上位打線につかまった。腰は軽症のようだが、27日以降の出場は未定。当日の状態をみて判断することになる。

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序盤から大谷の投球フォームはおかしかった。下半身主導ではなく、上半身投げに近い。腰に張りを感じたのは「初回、スライダーを投げた時。1球投げたときにおかしいなという感じだった」。直球にも球威はなく、平均球速が約2・6キロ減速。要因について「今日は腰ですね。初回の入り的にもそうですし、三振もそこそこ取りましたけど、なんとなくだましだまし投げているような感覚」と話し、万全ではない状態で投球を続けていた。

もちろん、本来の力を発揮できない中でメジャーの強打者は抑えられない。1番スプリンガーに先頭打者アーチを浴び、3回には2死一、二塁から甘く入ったスライダーをビシェットに捉えられ、2点適時二塁打。「いいところで打たれてしまったので、そこが全部かなと。ランナーがいる場面での1本が、効果的に出ていた」と敗因を挙げた。

3回までに4失点したが、その後も投球を継続。6回、かわす投球で多投し始めたカーブを痛打され、ゲレロに左翼ポール直撃の本塁打を浴びた。10奪三振はマークしたが、終始、躍動感のないフォームで「全体的にそんな感じかなと。全部が全部いい時ではないですけど、全体的になんとなく、思いきりいけてはいない」と現状を明かした。

新ルールで降板後も打席にも立てるはずが、8回に代打を送られた。マドン監督は「大したことはないと思う」と話したが、打者としても大事をとった。5月1日の試合で大谷は、右股関節の張りを訴えて途中交代した。関連性は定かではないが、二刀流で出場を続けているが故に影響が出た可能性はある。今後の出場については「1日たってみないと、どの程度、張りが戻ってくるのか分からないので、明日の様子を見ながらトレーナーと話したい」。昨年同様、シーズンを完走するには定期的な休養も必要。いずれにしても、慎重な判断が求められる。