来季後にFAを迎え去就が注目されるエンゼルス大谷翔平投手(27)について「4年総額2億ドル(約260億円)を提示する球団は多数あるだろう」と16日付のニューヨーク・ポスト電子版が伝えた。他球団のある幹部が「多数の球団が、そのレベルのオファーを出すと思う」と話したという。

大谷の契約については、14日付のジ・アスレチックが今春キャンプ終盤に球団と代理人の交渉が非公式に行われていたことを報じた。球団側は、単年平均ではメッツの右腕シャーザーの年俸4330万ドル(約56億3000万円)を超える史上最高額のオファーが大谷との契約延長には必要と考えているが、長期契約はためらっており、契約は合意に至らなかったと伝えた。

ニューヨーク・ポスト紙は「大谷側が非常に長期の契約を望んでいるが、球団の提示はそうではなかった」とし、ある他球団のGMが「エンゼルスはオオタニと契約延長する必要があるだろうが、契約延長すると球団は勝てないだろう」と指摘したと伝えた。少数の選手に多くの年俸を費やすことで、投手力と選手層に費やすべき資金が足りなくなるジレンマがあるためだ。

また同紙は、大谷の年俸を「DHのD・J・マルティネス(レッドソックス)+先発投手のロビー・レイ(マリナーズ)+広告塔としての価値」と試算。両選手の年俸がそれぞれ平均2200万ドル(28億6000万円)、広告塔としての価値が1500万ドル(約19億5000万円)で、年平均額は約6000万ドル(約78億円)になるとした。