エンゼルス大谷翔平投手(28)が「3番DH兼投手」で出場し、5回0/3を投げ、3安打2失点で14勝目を挙げた。4回にこの日4個目の三振を奪い、日本選手では野茂英雄、松坂大輔、ダルビッシュ有に続いて4人目のシーズン200奪三振に到達。打者では7回に貴重な追加点となる中前適時打を放ち、4打数1安打1打点だった。

敵地ミネソタ州ミネアポリスのターゲットフィールドで初登板。試合開始時の気温は12度前後で、寒さと小雨がパラつく悪天候の状態。序盤は制球に苦しみ、1回は2四球と死球から、無安打で先制点を与えた。それでも2回以降はアジャストし、5回2死まで無安打投球を続けた。

2点リードの6回に1点を返され、なお無死一、二塁。フルカウントから6番サンチェスに投じた6球目の内角カットボールはストライクゾーンに入ったかと思われたが、ボールの判定に思わず頭を抱えた。これで無死満塁としたところで無念の交代。それでも、100球の力投に敵地のファンからも立ち上がっての拍手が送られた。大谷の試合後の一問一答は、以下の通り。

-シーズン200奪三振に到達

大きい数字だと思うので、安定して投げているのが一番いいところかなと思います。

-小雨が降っていたが

(マウンドの)踏み場がちょっと難しかったので、そこら辺は慣れるしかないですし、これから先もあることだと思うので、いい経験になったかなと思います。

-6回に崩れたが、2番手の左腕ループが好救援

一番良くなかったのは、先頭の0-2(2ストライク)から、もうちょっと時間を使って抑えられるところ、先頭を切るというところ(結果は3球目の直球を左前打)。基本的なことですけど、もう少し厳しくいって、ボールでもいいぐらいの感じで投げる冷静さがあれば、もうちょっと違う展開だったかなと。ループさんに関しては、ループさんに勝ちがついてもいいぐらいの展開だったと思いますし、難しいところではあったと思うので、さすがのピッチングだったと思います。

-ヤンキース・ジャッジの動向をどのくらい気にしているか

野球ファンとして、もちろん、60本打ったのは見ましたし、ファンとしては、もっともっと見たいなというのは率直なところではあるので、僕もバッターをやってますけど、なかなかああやって打てることはないので、参考にもしてますし、勉強になるなと思います。

-プホルスが通算700本塁打を放った

本人がどういう風に思っているか分からないですけど、やっぱり、全然違うというか、700いくか、いかないかは、もちろん、そこまで打ってるのもすごいですけど、大きなことだなと思うので、一緒に少しでもプレーできたのが、光栄なことですし、本当に今年終わるのかな、っていうぐらいのバッティングをしてると思うので、少しの間でしたけど、プレーできたのは光栄なことだった。

-大谷選手にとって、プホルスはどんな存在

ヒールダウン(足を上げないタイミングの取り方)をやろうかなと思ったのも、プホルス選手を見て決めたので、そういう意味でもすごく影響を受けてますし、練習の仕方もそうですけど、あそこまで長くやるというのは何か秘密があると思うので、それを身近で見られたのは、すごくいい経験というか、光栄なことだったなと思います。

-シーズン200奪三振。野茂英雄、松坂大輔、ダルビッシュ有に並んだ

大きい節目の数字ではあると思うので、すごい光栄ですし、ただ今日みたいなフォアボールを出して奪三振をとる(6四球で7奪三振)っていうのは目指しているところではもちろんないので、奪三振をとりながら、なおかつフォアボールを出さないっていうのが一番大事なところかなと思うので、そういった意味では今日はよくなかったかなと思います。

-三振をとるまでの過程で、引き出しが増えている

今日に関しては、真っすぐ(直球)のグリップが浅かったというか、雨の影響もあってよくなかったので、その中でカーブとかスライダーとか投げましたけど、もう少しストライクゾーンでアタックできていれば、あそこまでランナーをためることはなかったかなと。いろんな球種を投げられるというのは強みですけど、型にはまったピッチングで押していくのも、1つの引き出しなので、そういう意味で真っすぐが良くなかったというのは、今日の反省点かなと思います。

-寒さもあったが、一番苦労したところは

やっぱりコマンドですかね。ストライク率を見ても分かる通り(53%)、アタックできていないというのが、一番、フォアボールにつながるところだと思うので、打たれる、打たれないではなくて、ハードコンタクトも、思ったより少なかったですし、どちらかというと自分のせいで、ランナーをためてって感じだったのかなと思います。

-9試合連続安打をマーク。打撃の進歩については

今日も最後甘い球でしたけど、そこをしっかり打てているというのはすごい、いいところかなと思いますし、1から3打席目に関しては、浅いカウントの中で無理して振る球ではなかったかなと。振り返ってみてですけど、思うところはあるかなと思います。

-メンタル面で成長を感じる部分は

いろんなシチュエーションを経験できている、そういう場数を踏むかどうかっていうのは大事なことではあるので、そこがメンタル面で助けてくれるっていうところはあるかなと思います。慣れの部分で、そこは大きいところじゃないかなと思います。