米野球殿堂は24日、全米野球記者協会選出の今年の野球殿堂入り選手を発表し、フィリーズやカージナルスなどで活躍した元三塁手スコット・ローレン氏(47)が選出された。28人の候補から唯一選出されたローレン氏は「長い道のりの先に殿堂入りという答えが待っていようとは」と驚きを語った。MLB公式サイトが伝えている。

1996年にフィリーズでデビューしたローレン氏は、メジャー17年間に通算2077安打をマークし打率2割8分1厘、316本塁打、1287打点、118盗塁。97年に新人王に輝き、球宴に7度、ゴールドグラブ賞に8度選出された。カージナルス時代の06年ワールドシリーズでは打率4割2分1厘と活躍しタイガースを下してチームの世界一に貢献した。

そのローレン氏は現役時代について「最高のプレーをし、チームのために全力を尽くそうとしていた。まさか、長い道のりの先に殿堂入りという答えが待っていようとは思いもしなかった」とコメント。当時はひたすら懸命に努力するのみだったと話した。

三塁手としては18人目の殿堂入りとなったローレン氏だが、全米野球記者協会による選出では9人目。過去40年にデビューした三塁手で殿堂入りしたのは、18年に殿堂入りのチッパー・ジョーンズ氏以来2人目となる。三塁手として歴代4位となるゴールドグラブ賞受賞8回を誇る同氏は「自分の守備位置にボールが来るということは、その時点でチームに何らかの影響を及ぼすということだ。投手にもチームにも影響するし、失点を抑えることにもつながる」と、守備こそが自身がプライドを持ってこなしていたことだと話した。