2年連続で開幕投手を務めたエンゼルス大谷翔平投手（28）が、6回まで毎回の10奪三振で無失点に抑える好投を見せたが、日本選手4年ぶりの開幕戦勝利はならなかった。
93球を投げて2安打に抑え、1点リードの場面で降板。勝ち投手の権利を持って救援陣に託したが、8回に逆転を許した。
立ち上がりは曲がり幅の大きなスイーパーを軸に、2回以降はスプリットも織り交ぜた。4回は1死から連打で1死二、三塁のピンチを招き、ギアを上げた。スプリットで空振り三振を奪い、2死二、三塁。6番を2ボール2ストライクから100・7マイル（約162キロ）の外角低めの直球で空振り三振に切り、右こぶしを握りしめてガッツポーズ。WBC登板時のような雄たけびをあげた。
1回は1死一塁から97・1マイル（約156キロ）外角直球で、今季初の三振を見逃しで奪った。打線が1点を先制した直後の5回も2死一塁からスプリットで空振り三振。6回も2つの三振を加え、毎回の10奪三振でマウンドを降りた。
「3番DH兼投手」のリアル二刀流で出場し、4回の第2打席では右前に今季初安打を放った。第1打席、第3打席は空振り三振、8回2死二塁からの第4打席は申告敬遠で、3打数1安打だった。
昨季の開幕戦（アストロズ戦）は4回2／3を4安打1失点、9奪三振と好投したが援護がなく黒星を喫した。過去日本人投手で開幕投手を務めたのは7人で、白星を手にしたのは野茂英雄、黒田博樹、田中将大の3人。19年の田中（当時ヤンキース）以来の開幕戦勝利を逃した。
