【ナッシュビル(米テネシー州)4日(日本時間5日)=四竈衛、斎藤庸裕】オフシーズン最大イベントのウインターミーティング(WM)が同地で開幕。オリックスからポスティング制度で米移籍を目指す山本由伸投手(25)の直接交渉が、早ければWM後の8日(同9日)から開始される見込みとなった。10球団以上が参戦した「山本争奪戦」も終盤戦に突入。順調なら来週中にも結論を下す可能性が出てきた。

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クリスマスのデコレーションで彩られた会場内で話題を集めているのは、エンゼルスからFAとなっている大谷だけではなかった。FA先発投手で1位にランクされる山本を巡る動きも、水面下では着々と進行していた。

ポスティングが正式に公示された直後、代理人を務めるジョエル・ウルフ氏の元には「10球団以上」の有力球団から連絡が殺到。その際、同氏はオンライン交渉などで各球団の「第1次審査」を行い、球団数を絞り込んだうえでWM後にも「最終審査」へ進む青写真を明かした。同会場を訪れた同氏に近い関係者によると、11月下旬に帰国した山本は、すでに再渡米。ロサンゼルスで待機中との情報もあり、早くも準備は整ったとみられている。

山本に対しては、編成トップのブライアン・キャッシュマンGMが来日して直接視察したヤンキースを本命に、千賀滉大投手(30)が所属するメッツ、オリックス時代の同僚、吉田正尚外野手(30)が主軸を務めるレッドソックスなどが対抗馬と見られている。大谷との「両にらみ」と言われるドジャース、ジャイアンツが最終候補まで残るとみられる一方、当初は積極的だったカブスは1歩後退気味との情報もあり、残り3日間のWM期間中に選定を進めるものとみられる。現時点では、山本自身が各球団の本拠地を訪れるのではなく、ウルフ氏の事務所があるロサンゼルス近郊を各球団首脳が訪れ、順次、山本を含めた対面交渉を進める見込みだ。

米メディア内では、「山本相場」が日ごとに上昇している。元GMで現在CBSスポーツのアナリストなどを務めるジム・ボーデン氏は、当初、総額2億ドル(約300億円)とも予想された条件が、2億5000万ドル(約375億円)まで跳ね上がり、さらに投手史上2人目ともいわれる3億ドル(約450億円)まで迫っているとの情報を報じるなど、まさに「青天井」の現状を伝えた。順調に進めば、決着は週明けか-。最終局面を迎えている大谷だけでなく、山本争奪戦も大詰めに近づいてきた。